くらしの安全についての注意喚起情報
2019年12月18日
みんなで防ごう高齢者の事故!
厚生労働省の「人口動態調査」によると、高齢者の不慮の事故による死亡者数は、「転倒・転落」、「誤嚥等の不慮の窒息」、「不慮の溺死および溺水」の順に多く、これらの事故による死亡者数は、「交通事故」による死亡者数よりも多くなっています。特に冬場は、入浴中の事故やお餅による窒息事故が起きやすい季節です。
入浴中の事故
入浴中の事故は、持病がない場合、前兆がない場合でも発生するおそれがあります。高齢者の方本人が注意するとともに、家族の方など周りの方も一緒になって事故防止を行うことが大切です。
- (1)入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう。
- (2)湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしましょう。
- (3)浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。
- (4)食後すぐの入浴、またアルコールが抜けていない状態の入浴は控えましょう。
- (5)精神安定剤、睡眠薬などの服用後の入浴は危険ですので注意しましょう。
- (6)入浴する前に同居者に一声掛けて、見回ってもらいましょう。
窒息
「誤嚥等の不慮の窒息」による事故は、高齢者の「不慮の事故」の中で最も死亡者数が多く、このうち約半数を「気道閉塞を生じた食品の誤嚥」が占めています。
特にお正月(年始)は餅による窒息事故が多発するため、餅の窒息事故に関する基礎知識の啓発及び注意ポイントの周知を行います。
- <餅による窒息事故を防ぐために>
- (1)餅は小さく切っておく
- (2)餅を食べる前に、先にお茶や汁物を飲んで喉をうるおしておく
- (3)餅はよくかんで、唾液とよく混ぜ合わせてから飲み込む
転倒・転落
高齢者の「不慮の事故」のうち、「転倒・転落」によるものは「死亡者数」、「救急搬送者数」ともに多く、毎年継続的に発生しています。
高齢者の転倒・転落は骨折や頭部外傷等の重大な傷害を招き、これが原因で介護が必要な状態になることもあります。
転倒・転落事故は、高齢者本人だけではなく、ご家族や親戚の方、近隣、地域の方など高齢者の身近にいる方々が意識することで防ぐことができます。
- (1)高齢者の生活環境を確認し、段差など高齢者にとって危険となる箇所を減らしたり、転倒しても大ケガに至らない工夫をしたりしておきましょう。
- (2)加齢による身体機能の低下、転倒につながりやすい特定の疾患、薬の副作用による転倒の可能性など、高齢の身体の状態について確認しておきましょう。
- (3)転倒・転落事故が発生した場合に、どのような対処をしたらよいか確認しておきましょう。
詳細につきましては、下記をご覧ください。
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_009/ (消費者庁ウェブサイト)